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アイダブリューシー(IWC)

シャッフハウゼンの名門時計ブランド

設立年度:1868年

創業者:フローレンス・アリオスト・ジョーンズ



IWCはドイツ国境近くのシャッフハウゼンに、米国ボストンの時計職人であるフローレンス・アリオスト・ジョーンズが、ハインリッヒ・モーザーの協力を得て設立。
当時、アメリカ式の生産方式を活用した時計造りを志していたジョーンズは、スイスの伝統的な職人気質に阻まれ、それまで時計造りの中心地であった地域から遠く離れたシャッフハウゼンに活路を見出したのです。シャッフハウゼンでは、その地の出身者でロシアで時計生産を行い、大成功を収めたハインリッヒ・モーザーがライン川で水力発電所の建設に関わっており、低廉な電力が供給可能なこともジョーンズがシャッフハウゼンに惹かれた理由であると言われています。

その後、IWCは19世紀の間にドイツ資本に買収され、スイスにありながらも、ドイツ的な色彩の強いブランドへと成長していきます。
20世紀に入ってからは、IWCは電磁波の影響で時計の精度が狂う事に着目して耐磁時計を作ったり、手巻きの名作ムーブCal.89や、すぐれた巻き上げ効率を誇るペトラン式の自動巻Cal.854シリーズなどを開発。
高級実用時計として独自の地位を築いていきます。

しかし、「実用時計」という分野はクォーツの登場と共に壊滅的な打撃を蒙り、IWCの経営も傾きます。
最も厳しかった時期には、従業員が一年で1/3に減り、しかも残った従業員も週に4日しか出勤できないという状況になり、自社ムーブの製造も中止。
経営的にも迷走します。

これを救済したのが、ドイツのマンネスマンとVDOであり、経営者として派遣されたギュンター・ブルムラインはオーシャン2000を始め、次々に魅力的な機械式腕時計を発表し、IWCの経営の建て直しに成功します。
この時期のIWCのマイルストーンとしては85年のダヴィンチが上げられるでしょうか。

これ以降、IWCは汎用ムーブを使用していながら、徹底的に自社でブラッシュアップを施し、尚かつこれまではおざなりにされがちであった外装の仕上げを大幅に良くして、実用時計の雰囲気を残した高級腕時計として生き返ったのです。

2000年には30数年ぶりとなる自社製ムーブCal.5000も発表し、徐々に自社製ムーブの搭載しているモデルを増やしています

IWCはドイツ色が強く、極めて質実剛健で技術主導型のブランド。
歴史をみても、ヨハン・フォーゲル、ロジェール・ビュゾー、アルバート・ペトラン、そして現在のIWCの顔であるクルト・クラウスなど、すぐれた設計者を輩出し、またスイス政府公認時計職人(オルロジェ・コンプレ)の養成学校を所有するなど、現在に至るまでその性格は変わっていません。

現在のIWCのラインナップを見ると、
パイロットウォッチの歴史的名作「マークシリーズ」(現在はマーク16)
ダイバーズウォッチのアクアタイマー
かつては耐磁性能で医者や放射線技師などに愛されたという歴史を持つインヂュニア
2007年にモデルチェンジして、トノーケースとなったダヴィンチ
TPOを問わずに使えるシンプルなラウンドモデルのポートフィノ
懐中時計のムーブを入れたというオリジナルの雰囲気を再現したポルトギーゼ
などがあります。

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